『神と人との間』歪んだ友情が育む、歪んだ純愛

ストーリーSTORY

町医者の穂積(渋川清彦)と、親友で売れない漫画家の添田(戸次重幸)は、ともに熱帯魚屋で働く朝子(内田慈)に惚れているが、穂積は添田に朝子を譲り、ふたりは結婚する。しかしすぐに添田は愛人を作り、朝子を虐待し、そのうえ穂積と朝子が不倫をするようにけしかけ、サディスト化するのだった。かつての親友に馬鹿にされ、挑発されながらも、一心に朝子を想い続ける穂積。だが、ある事件をきっかけにその純愛は憎悪へと変貌する…

キャストCAST

渋川清彦(穂積)

1974年7月2日生まれ、群馬県渋川市出身。“KEE”という芸名でファッションモデルとして活躍。1998年『ポルノスター』で映画デビュー。『そして泥船は行く』(13)で映画初主演。大作からインディーズまで、さまざまな作品に出演し、その存在感を示している。内田監督とは、ロッテルダム映画祭出品作品『下衆の愛』(16)以来のタッグとなる。

戸次重幸(添田)

1973年11月7日生まれ、北海道出身。演劇ユニット「TEAM NACS」メンバー。舞台、映画、ドラマ、バラエティー番組などを中心に全国的に活動中。舞台では出演の他脚本も手掛けており、TEAM NACSの本公演の他、2014年には一人芝居で脚本・出演に挑戦し、全国7カ所32公演を務め上げた。

内田 慈(朝子)

1983年3月12日生まれ、神奈川県出身。特定の劇団に所属せず、オーディションで活動の場を広げ、新進劇作家の作品にいち早く出演。また、『ぐるりのこと。』でスクリーンデビュー後、映画『ロストパラダイス・イン・トーキョー』(10)、『恋の罪』(11)、『きみはいい子』(15)、『恋人たち』(15)、テレビドラマ「まれ」(15)、「ハロー張りネズミ」(17)など、映像作品にも多数出演している。初主演映画『ピンカートンに会いにいく』(18)が現在公開中。

監督DIRECTOR

内田英治

1971年生まれ。週刊プレイボーイ記者を経て映画『ガチャポン』で初監督。近年はオリジナル作品を中心に発表。2014年『グレイトフルデッド』はファンタスティックフェスト(アメリカ)、レインダンス映画祭(イギリス)などで上映。2016年『下衆の愛』はテアトル新宿でスマッシュヒット。東京国際映画祭、ロッテルダム国際映画祭(オランダ)をはじめ各国映画祭で上映。2017年には、新作『獣道』『ダブルミンツ』とたて続けに公開された。

監督のメッセージ

もちろん多くの日本人と同じように谷崎文学が大好きなのですが、作品以上に谷崎潤一郎本人に長年興味を抱いていました。とくに親友である作家・佐藤春夫と、谷崎の妻・千代を巻き込んだ大正の一大スキャンダル「細君譲渡事件」をいつか描きたいと思っていました。この最低で、しかし人間味溢れる三角関係をベースにした小説が「神と人との間」です。マゾヒスト的な、一方ではサディスト的なぐだぐだな恋愛。しかしそれもまた愛の形であり、谷崎にしか描けない世界観なのです。今回、谷崎作品を現代解釈するという企画において真っ先に本作をと考えたのは言うまでもありません。本作はラブストーリーでございます。それは恋愛と呼ぶにはクズすぎるかもしれませんが、やはりラブストーリーなのでございます。

渋川清彦 戸次重幸 内田慈

山田キヌヲ 萬歳光恵 根矢涼香

原案:「神と人との間」谷崎潤一郎 監督・脚本:内田英治

プロデューサー:佐藤友彦 共同プロデューサー:藤井宏二 小美野昌史

ラインプロデューサー: 齋藤光司 撮影:伊藤麻樹 照明:佐藤宗史 録音:伊藤裕規 美術:佐藤希

衣裳:吉田直美 ヘアメイク:河本 茜 編集:小美野昌史 効果:丹 愛 スチール:五十嵐和博 助監督:武長直輝 宣伝:村井卓実 長村亜紀

2018/89min./カラー/シネマスコープ/Stereo